04 June, 2013

O.E. Gallagher, 01 Jun 2013 - ライカMモノクロームを使ってみた


O.E. Gallagher solo live at Adm, Ikebukuro Tokyo, 01 June 2013.

Takayuki O.E. (guitars/mandolin/harmonica/vocals) playing Rory Gallagher's acoustic numbers.

All photo copyright © 2013 Megumi Manzaki.

Please look at my newer post also ROUGH JUSTICE, 26 Jul 2013 - Rockin' hard with Leica M Monochrom!


夫が「ライカMモノクローム」を買った!なんだか80万円以上したらしい。ライカなんて・・・いやそもそもレンジファインダーのカメラなんて使ったことのない私が、ライブハウスに持ってって、夫より先に使ってしまった。ライカのレンズも夫から借りて使ってみたかったが、今回はとりあえず明るさ優先で日本製のノクトン50mm/F1.1にした。ライブハウスは暗すぎて露出計が使い物にならないので、ISO値1600、シャッタースピード1/90秒に固定し、絞りは勘で動かした。

O.E. Gallagher solo live at Adm, Tokyo, 01 Jun 2013. L104
Using Leica M Monochrom camera with Voigtlander/Cosina Nokton 50mm/F1.1 Japanese lens.


でも途中で、頭を使うレンジファインダーの扱いに疲れちゃって、直感的で使い慣れたライブビューファインダー付きのソニーNEX-7に持ち替えた。 レンズはいつものコンタックス・プラナーだ。

O.E. Gallagher solo live at Adm, Tokyo, 01 Jun 2013. 005
Using Sony NEX-7 APS-C camera with Carl Zeiss/Contax Planar 50mm/F1.4 Japanese lens.


O.E. Gallagher solo live at Adm, Tokyo, 01 Jun 2013. 071
Using Sony NEX-7 APS-C camera with Carl Zeiss/Contax Planar 85mm/F1.2 German lens.
Playing out on the western plain.


O.E. Gallagher solo live at Adm, Tokyo, 01 Jun 2013. 010
Using Sony NEX-7 APS-C camera with Carl Zeiss/Contax Planar 85mm/F1.2 German lens.
"One hundred per cent (too much alcohol), so I don't feel no pain at all!"


それで、「ライカMモノクローム」の撮れ具合はどうだったのかなあ? 階調(グラデーション)の豊かさ、立体感に優れた描写とは思うが、それも自分で感動するほどの大きな差は出なかったのでは?
ステージ前半ライカで27枚ほどシャッターを切ったが、露出調整やピント合わせにじっくり時間をかけてられないライブ撮影向きじゃないと思った。苦労してピントが合えば、絵は繊細できれいだが、動きのない、表情の乏しい写真ばかりになってしまった。後半ソニーに持ち替えてから撮った90枚ぐらいの方が、自分では手応えを感じた。

私きっともう、ライブハウスでライカは使わないや。
世のライカファンは激怒するかもしれない。「素人のおばさんがライブハウスなんかで軽々しく使うカメラじゃない。馬鹿者」って。
でも今、写真で私のベストを尽くせる場所は、一瞬一瞬にベストな自分を見せてくれるミュージシャンたちと近距離で向き合える、小さなライブハウスが一番だと思っている。
そのライブハウスで、私はライカではベストを尽くせそうもないだけのことだ。

・・・光の陰影だけを純粋に用いてカラー写真をも凌駕するリアリティを生み出すところが、モノクロ写真が注目を集める理由なのでしょう。モノクロフィルム写真の時代に培われた豊かな伝統をベースに、正真正銘のモノクロ写真をデジタル時代によみがえらせるカメラをつくり出すことが、現在のニーズに応えることだとライカは考えました。そして誕生したのが、世界初となる35mmフルサイズセンサーを搭載したモノクロ撮影専用デジタルカメラ、ライカMモノクロームです。高度な距離計と最先端のデジタル技術の融合が実現する、圧倒的なまでに高画質なモノクロ写真。その仕上がりは、ミドルフォーマットと比べても遜色がなく、芸術写真にも十分に対応できるほどの高水準に達しています。

・・・有効1800万画素となるライカMモノクロームの撮像素子は、一般的なカラー撮影用の撮像素子よりも約2倍シャープな描写を実現します。この撮像素子は“色を見る”ことはせず、各画素が輝度を忠実に記録します。そのため、撮像素子がとらえた情報をそのまま反映した、“正真正銘の”モノクロ画像を撮影することができます。(後略)

――ライカカメラジャパン発行カタログより


「ライカMモノクローム」で撮った5枚と、ソニーで撮った23枚を含む、このステージの写真計28枚を、フリッカーで公開しており、より大きいサイズのjpg画像を取り出して見ることができます。描写力や階調の比較になるかと思い、どちらのカメラで撮った写真も---ほとんどの写真がちょっと暗めに撮れてましたが、現像時に明るさ・コントラストの調整を一切施していないjpg画像をアップロードしてみました。また画角は、使用レンズが同じ50mmでも、ライカは35mmフルサイズセンサーなので50mmそのままに、ソニーはAPS-Cサイズなので1.5倍の75mm相当で写っています。

28 photos taken by Megumi in this session available.
http://www.flickr.com/photos/megumi_manzaki/sets/72157633870866454/



【追記】 1か月後に思い直したこと。

「私きっともう、ライブハウスでライカは使わないや。」
・・・なんて書いたが、来たる7月26日、ROUGH JUSTICEのライブで、ライカMモノクローム、もう一度使ってみたいと思う。レンズは中望遠で、ズミクロン90mm/F2を貸してくれるよう、夫に交渉中。
同じギタリストだけど、今度は椅子に座って弾くわけではない、激しく動き回るハードロックだ。はたしてまともに撮れるのか・・・?(このバンドではいつも “実験” させてもらってしまう。)

ここには、「ライカ モノクローム」の検索で来ていただいたのでしょうか・・・、短期間に多数のアクセスをいただき、作例はたいしたことない1枚で、大方の期待をはずしてしまったこと恐縮しております。
今度はダイナミックなハードロック・バンドのライブ撮影に挑みます。使い慣れないレンジファインダー・カメラで、どこまで捉えられるだろう? ISO値を3200に上げて(いつもは1600)被写界深度をできるだけ深く取って・・・などと今から作戦を練ってはいるが、さらに惨憺たる結果になって「お前もうライカに指一本触るな!」となる恐れもあるが、それでもやってみたいのです。ロバート・キャパだって沢田教一だって、ライカで撮ったんだもの。(戦場とライブハウスを並べちゃいけないけれど。)
キーワードが「ロック」であれ「ライカ」であれ、それでせっかく大勢に見ていただけるのなら、バンドの名誉のためにも、カッコイイ写真をお見せしたい。
すごいイイ音を、このバンドは出すのです。こっちも楽して撮ろうなんて了見じゃ、バンドの出す音に見合ったイイ写真を残せるわけがない。
リベンジのチャンスをください!


【さらに追記】 上記公約を果たしました!

まだ全然、威張れるほどの写真じゃないけれど、再度挑戦した甲斐がありました。ぜひご覧ください ↓
ROUGH JUSTICE, 26 Jul 2013 - ライカMモノクロームでハードロック
ROUGH JUSTICE live at Outbreak, Tokyo, 26 Jul 2013. 197

Using Leica M Monochrom camera with Ernst Leitz Canadian Summicron 90mm/F2 single focal lens.

さらにその後も・・・
O.E. Gallagher, TOWNZEN and GREAM, 05 Jan 2014 - ライカでロックを撮る
GREAM live at Adm, Tokyo, 05 Jan 2013. 143

Using Leica M Monochrom camera with Ernst Leitz Canadian Summicron 90mm/F2 single focal lens.