Rory Gallagher tribute band O.E. Gallagher live at Crawdaddy Club, Shinjuku Tokyo, 15 June 2013.
The next evening of Rory's 18th memorial day, O.E. Gallagher had 2-hour tribute show. The small venue got almost full house with Rory fans in and around Tokyo. The band made the set this evening like Rory's Irish Tour '74 - actually inspired by Rory's first Japanese tour, especially splendid live recording from Nagoya Japan, 27 Jan 1974. The band drove at full throttle, audience went wild.
The spirit and soul of Rory must be busy visiting and encouraging every tribute festival held in Ireland, UK and various countries during this month. Maybe he came and enjoyed the evening in Tokyo with us.
O.E. Gallagher members wish they could perform tribute to Rory in Ireland someday.
Band:
- Takayuki O.E. (mandolin/harmonica/vocals/5 guitars!)
- Hironori Kagawa (bass)
- Shuichi Ueda (drums)
- Naomi Watanabe (keyboard)
Set list:
01. Messin' With The Kid
02. Cradle Rock
03. I Wonder Who
04. Tattoo'd Lady
05. Walk On Hot Coals
06. A Million Miles Away
07. Laundromat
08. Banker's Blues
09. Pistol Slapper Blues
10. As The Crow Flies
11. Going To My Hometown
12. Who's That Coming
13. In Your Town
14. Bullfrog Blues
このバンド、ほぼ年に一度のロリー・ギャラガー追悼2時間ライブ。
ストラトタイプ 1、テレキャス 2 (うちメープルネックの方はお店の備品)、アコースティック 1、リゾネイター 1、マンドリン 1、ハーモニカ 1 ――O.E.さんだけでも7つ楽器を使った。そのうえロリーの1970年代全盛期の音により近づけたいと、VOXのヘッドアンプも自宅から持参。それを見て別のトリビュートバンドのギタリストKさんが、「僕がロリー・ギャラガーをやらない理由は、荷物が多いから!」
レンズは50mmと100mmを持っていくつもりだったのに、間違って持ってきたのは20年間放りっぱなしで曇りがあったかもしれない135mm。アリャーかなりな望遠(APSカメラなので202.5mm相当)。顔を写そうとすると楽器を弾く手元がきれいにフレームに収まらない。でもそのかわり、4人の眼の表情まで覗き込むように写せて、今までとは違うタッチの写真になった。(ステージの奥行きのなさによる背景のゴチャつき感を和らげるために、PaintShopを使って画像処理した。)
プラナー135mm、オーバーホールに出してこれからも使おう。
来年のロリーの命日に、2時間ライブ、またやるって!
(写真の後に【後日談】あり)
Using Carl Zeiss/Contax Planar 135mm/F2 single focal lens, Planar 50mm/F1.4 single focal lens with Sony NEX-7 APS camera. Pictures processed using Corel PaintShop Pro X5.
All photo copyright © 2013 Megumi Manzaki.
A poster image and 104 photos taken by Megumi in this session available.
http://www.flickr.com/photos/megumi_manzaki/sets/72157634153412249/
YouTube videos available.
http://youtu.be/tv9iJeS37DU - I Wonder Who
http://youtu.be/VMPUNsJ4OoI - Who's That Coming
http://youtu.be/5Z4ePOr3r8Q - In Your Town (Nagoya 1974 version)
【後日談】 大切なこと
このトリビュートライブの数日後、写真はフリッカーに、ビデオはバンドの了解をもらってユーチューブにアップロードし、ロリー・ギャラガー・ファンのフォーラムやフェイスブックへの英語投稿を済ませた私は、まだライブの興奮のるつぼの中にいた。そんな時にロリーファン仲間から教えられたのが、ロンドン在住のフォトグラファー富岡秀次氏がロリーの逝去直後に『レコード・コレクターズ』誌(1995年8月号)に寄せた写真と追悼文の存在だった。「私それ持ってない!」コレクターとして見過ごせず、その日のうちに神保町の古書店に走った。
ロリー・ギャラガーの晩年の孤独については、死後に編まれた特集記事やバイオグラフィーにも述べられている。彼はロンドン市内のホテルに一人で暮らしていた。ギグも減り、ロンドンで演奏する機会はほとんどなかった。数冊のバイオグラフィーを読むと、彼の方から人を避けたがっていたようでもある。そんなロリーと撮影やインタビューを通じて最後まで交流を続けたのが、たぶんロリーより10歳ぐらい若い(私と同年代の)富岡秀次さんだった。
その日、持ち帰ったものをさっそく開いて富岡さんの文を読んだ私は、初めて、数日前に汗だくになりながら2時間トリビュートをやってのけたO.E. Gallagherではなく、18年前に逝ったロリー・ギャラガーその人のことを思った。
彼はロンドンの高級ホテルのスイートに一人で住んでいた。口数少なに、複雑な人間関係が理由だとぼくに言った。彼に呼び出されて訪ねる部屋ではいつもボブ・ディランの音楽が鳴っていた。きれいに掃除された部屋を憎むようにギターやアンプが山積みにされていたけれど、彼の心を満たす友人の匂いはそこにはなかった。
ある晩、ロリーと二人でしこたま飲んだ夜のことを覚えている。ロリーの好きなデニス・ストックと高倉健の話で盛り上がって、二人でジャムをしたり写真を撮ったりして次の日はひどい二日酔いだった。翌日、電話がかかってきたので何年ぶりかのつらい朝だったと告げると、突然、真剣な声で、 “ぼくと一緒に酔ってくれる人間はここにはいないんだ。サンクス” と言われてしまった。いかにもアイリッシュらしい男っぽさを好むのと裏腹に、本当に子供のように傷つきやすい純粋な魂を持っていた。彼の音楽を形作った大きな要素だと思う。
――「やっぱり早すぎるよ、ロリー」富岡秀次 (『レコード・コレクターズ』1995年8月号) より
私はミュージシャンではないし、写真の才能も、他にひと筋に打ち込んできたものもない凡人だ。だが、人はいかに生き、いかに死ぬか――彼の弱さ、孤独、栄光と凋落、すべてを含めてロリー・ギャラガーは私にとって、神の前ではただ細い葦のような人間のあり方を示す手本だ、と思ってきた。・・・・・・そのことを静かに思い出した。
富岡さんは四六時中ロリーとべったり一緒にいたわけではないだろうと思う。だが、もうすぐ逝ってしまう人の魂に、当時そうとは知らず、黙って寄り添い続けた。それは、究極の友情のひとつの形ではなかったか・・・。誰かにとってのそんな友人であることが、私にもできるだろうか?
私にこのタイミングで上掲追悼文を示してくれた友人と、富岡秀次さんご自身に感謝します。