60歳過ぎてもライブハウス通いが止まらない、かっこいいインディー・ミュージシャンのライブ写真撮影に精出すおばさんロック・フォトグラファー。機材は1970~80年代のオールドレンズ、コンタックス/カール・ツァイス。時にはライカ。最近ニコンも使うけど、AFもAEも最新機能は信用せず、マニュアルモード一本やり。老眼かすみ目つらくても、今夜も腕っぷしでがんばるよ!
22 November, 2016
Old Guinness T, a souverir from Ireland 1990
Using iPhone 6 camera.
All photo copyright © 2016 Megumi Manzaki.
コレクター気質のせいか物を捨てようとしない夫が珍しく今夏「これもうボロボロで着られないから捨てる」と言ってゴミ袋に放り込んだギネスTシャツ。1990年夏に初めてアイルランド旅行した時に観光地のみやげ物屋で買い、お気に入りで26年間着続けた挙句だ。夫も私も飲み物としてのギネスに愛着はないが…。
ダブリンの下町、コノリー駅付近で「Rory Gallagher」の文字だけのツアーポスターか何かが暗いレンガの壁に貼ってあるのを見かけたっけ。最初のアイルランド旅行で、わざとらしく、ロリー・ギャラガーの『アイリッシュツアー'74』をカセットテープに入れてウォークマンで持ち歩いたっけ。
ゴールウェイからスライゴ―を経由してドネゴールに行くのに、バスで6時間もかかって、降りたら足がふらふらだったっけ。「Green Gable House」という民宿にチェックインしてからドネゴール湾とオドンネル城の廃墟を見に行って、夜9時ごろになっても辺りはまだ明るくて、でも街には人通りがほとんどなくなって、どの家も居間の暖炉で石炭を焚いているらしく家々の煙突から薄い灰色の煙が空に昇っていくのが見えたっけ。「遠くに来たもんだな~」と思ったら涙がこぼれそうになって、ちょうどその時ウォークマンでは(嘘みたいだけど本当にそのタイミングで)ロリーが I'm a million miles away, I'm a million miles away...と歌い始めて、Sailing like a driftwood o~n a windy bay...。
1990年って、ロリーはまだ生きていたけど、私はU2の『War』のプリントTシャツが欲しくて探し歩いて見つからなくて。夫はこのギネスTシャツを買ったのにね…。
思い出をたぐり寄せるように、一旦ゴミ袋に入れたのをまたひっぱり出し、家の中に適切な保管場所もないまま、これはとにかく置いとくことにしたのです。